フェムケアとは?デリケートゾーン専用ソープは必要?
助産師が「洗いすぎないケア」をすすめる理由
最近、「フェムケア」という言葉を耳にする機会が増えました。
ドラッグストアでも、デリケートゾーン用のソープや保湿剤が並び、
「気になってはいるけれど、正直よく分からない」という方も多いのではないでしょうか。
ずばり、私もそのひとりでした。🔥
医学的根拠に基づいて調べたことを、ここにまとめます。
フェムケアとは、簡単にいうと、女性のからだを大切にするケアのこと。
生理、妊活、妊娠・出産、産後、更年期――
女性のからだはライフステージによって大きく変化します。
その変化に合わせて、
自分のからだを知り、整えていくこと。
これもフェムケアのひとつです。
その中でも、最近特に注目されているのが「デリケートゾーンケア」です。
「専用ソープって必要?」
「普通のボディソープじゃだめ?」
「そもそも、お湯だけでいいって聞いたけど…?」
今回は、助産師の立場から、
デリケートゾーンケアについて“医学的にはどう考えられているのか”を、
できるだけ分かりやすくお伝えします。
デリケートゾーンは、ほかの皮膚とは少し違う
まず知っておきたいのは、デリケートゾーンの皮膚は、腕や脚と同じではないということ。
外陰部は、皮膚と粘膜の境目にあるような場所で、薄く、刺激に敏感。
さらに、
・下着との摩擦
・ナプキンやおりものシートによるムレ
・経血や汗
・ホルモンバランスの変化
など、日常的に負担がかかりやすい場所でもあります。
「清潔にしたい」と思ってしっかり洗いたくなる気持ちはよく分かりますが、
実は洗いすぎることで乾燥やかゆみを招いてしまうこともあります。
「お湯だけでいい」は本当?
これはよく聞かれる質問です。
答えは、「人による」です。
症状がなく、特にトラブルを感じていない方なら、
ぬるま湯でやさしく洗うだけで十分な場合もあります。
一方で、
・経血やおりものの不快感が気になる
・汗をかきやすい
・においが気になる
という場合には、低刺激の洗浄剤を使うことで、快適さが増すこともあります。
大切なのは、「何で洗うか」以上に、どう洗うか。
ゴシゴシこすらないこと、必要以上に洗わないこと。
それだけでも、肌への負担はかなり減らせます。
専用ソープは使ったほうがいいの?
ここもよく聞かれますが、医学的には「全員に必要」とはされていません。
ただ、婦人科や皮膚科では、症状に応じて低刺激・弱酸性の洗浄剤をすすめることがあるのです。
理由は、腟まわりの環境が
膣内マイクロバイオーム(という乳酸桿菌が主となる細菌環境)によって守られていて、もともと弱酸性(pH3.8〜4.5程度)に保たれているからです。
アルカリ性の強い石けんを使うと、このバランスが崩れやすくなり、
乾燥や刺激につながる可能性があります。
とはいえ、「専用」と書いてあれば何でもよい、というわけではありません。
香りが強すぎたり、メントールなどの清涼成分が入っていたりすると
逆に刺激になることもあります。
選ぶなら、
・弱酸性
・低刺激
・できれば無香料
このあたりを目安にするとよいと思います。
実は「洗う」より大切なのは、保湿かも
フェムケアで見落とされがちなのが、「保湿」です。
顔には毎日保湿をするのに、デリケートゾーンは何もしない――という方は少なくない。(わたしもそのひとり)
でも、ここも皮膚。
乾燥するとバリア機能が落ちて、かゆみやヒリつき・違和感が出やすくなります。
特に、
・産後
・授乳中
・更年期
は、エストロゲンの低下で乾燥しやすい時期です。
「最近、なんとなく違和感がある」
「以前より乾燥する気がする」
そんなときは、保湿を取り入れるだけで楽になることもあります。
助産師として伝えたいこと
デリケートゾーンの悩みって、相談しづらいですよね。
「こんなこと聞いていいのかな」
「年齢のせいかな」
「みんな我慢してるのかな」
そう思って、ひとりで抱えている方が本当に多いです。。
でも、かゆみも乾燥も、違和感も、
「仕方ない」で済ませなくていいことがあります。
フェムケアは、特別なことをすることではありません。
まずは、自分のからだに目を向けること。
「最近ちょっと乾燥しているかも」
「洗いすぎているかもしれない」
そんな小さな気づきが、立派なフェムケアの第一歩です。
