妊娠・出産に不安があり子どもがほしいかわからない、と悩む方へ
今回は少し女性向けになってしまうかもしれませんが。
子どもがほしいかわからない、という心理カウンセラーの記事に反響があったので、
なにかのヒントになればと思い、助産師の視点でもまとめてみました。
妊娠・出産において不安なことで、
・妊娠中のつわり
・出産時の陣痛
・出産後の寝不足
私は妊娠する前、これらが3大恐怖でした。
でも助産師として働く中で、そして二人の子を妊娠・出産してみて、
こうすれば回避できることも…なくはない…と思うことがありました。
それらをまとめてみたので、少しでもどなたかの参考になれば幸いです。
1.妊娠中のつわりについて
◆つわりとは
- 定義: 妊娠初期に見られる一般的な症状で、主に吐き気や嘔吐を伴う。通常、妊娠6週目から始まり、妊娠12週頃まで続くことが多い。
- 症状: 吐き気、嘔吐、食欲不振、特定の食品や匂いに対する嫌悪感など。
- 原因: 妊娠ホルモン(hCGやエストロゲン)の急激な上昇が主な原因とされている。これにより、消化器系の機能が影響を受けると考えられている。
◆実態
- 発生率: 妊娠の約50%から80%の女性が経験するとされている。
- 持続期間: 妊娠12週頃に改善し、妊娠16週までに収まることが多い。
◆対策
- 食事の工夫:
- 少量ずつ頻繁に食べる。
- 消化の良い食品(クラッカー、トースト、バナナなど)を選ぶ。
- 脂っこい食事や匂いの強い食品を避ける。
- なんなら無理に食べなくていい。
- 水分補給:
- 水分をこまめに摂取し、脱水を防ぐ。冷たい飲み物が好まれることが多い。
- リラクゼーション:
- ストレスを減らすために、リラックス法(深呼吸、軽い運動)を取り入れる。
つわりは多くの妊婦が経験することですが、さらに重症である「妊娠悪阻」は3%程度です。
やはりSNSだと「悪阻」など深刻な方の体験談などが目立つので、恐怖が煽られますが
実際に妊娠してみないとわからないので……
いや、本当につらく苦しいものなので…なんとも言えませんが…
必要以上に怖がって妊娠の時期が引き延ばされるのはよくないかな、と思いました。
2.そもそも陣痛とは
◆定義
- 陣痛は、出産のときに子宮が収縮して起こる痛み。産むまでずっと痛みが継続するわけではなくて、痛い・休憩・痛い・休憩が繰り返される。痛みは生理痛くらいからはじまり、徐々に強くなる。
◆メカニズム
- ホルモン: 妊娠が進むとオキシトシンというホルモンが増えて、子宮が収縮する。
- 痛みの感じ方: 子宮の収縮によって、お腹や腰に痛みを感じる。はじめの方は生理痛や下痢の時の痛みに似ていると感じる人が多い。
◆無痛分娩とは
- 無痛分娩は、麻酔を使って陣痛の痛みを軽くする方法。痛みがゼロになるわけではない。
陣痛は出産の自然な過程ですが、どうしても恐怖をぬぐえない人は無痛分娩という手段もあり必要以上に怖がらないでほしい。
ただ無痛分娩が適応にならない場合もあるので、まずは健康な妊娠生活を過ごせるよう身体を整えることは必須。
出産について理解を深めて、サポートを受けながらリラックスしてもらいたい。
3.産後の寝不足
◆新生児の睡眠パターン
- 新生児は2~3時間ごとに授乳やおむつ替えが必要で、昼夜関係なくお世話が必要。このためまとまった睡眠が取れず、寝不足になる。
◆ミルクの上手な使い方
- ミルクを活用する: 母乳だけでなく、粉ミルクを使うことで、パートナーや家族が赤ちゃんの世話を手伝いやすくなる。例えば、夜中の授乳をパートナーに頼むことで、少しでも自分の睡眠時間を確保できる。
- 混合育児: 母乳とミルクの混合育児を試すのもいいかもしれない。これにより、赤ちゃんが満足しやすく、長く寝ることが期待できる。
◆ねんトレ(睡眠トレーニング)
- ねんトレは、赤ちゃんが自分で寝ることを学ぶための方法。赤ちゃんが眠くなったら自分のベッドに置いて、少しずつ自分で寝る練習をさせる。
- ねんトレをうまく取り入れることで、赤ちゃんが夜通し寝る時間が増えて、親もまとまった睡眠が取れるようになるかもしれない。
ねんトレについてはまた別の記事で詳しく書こうと思いますが、ひとまずこういう手段もあるという紹介です。
★まとめ
妊娠・出産においては努力ではどうにもならないこともたくさんあります。
でも、知っていれば覚悟ができたり、準備ができたり、少しはどうにかなることも…なくは…ないです。
私も一人目の妊娠中、安産のために食べ物を節制したり嫌いな運動を取り入れたりしながら、
「これだけ頑張っても、赤ちゃんの心音が落ちたり胎盤の場所が悪かったりしたら全部無駄になりますよね」と先輩助産師に弱音を吐いたことがありました。
その時先輩が、「そういうどうにもならないことも含めて、努力が引き寄せてくれることがあるんだよ。絶対いいお産になるよ」と言ってくださったことを今でも覚えています。
妊娠中、やりきった!と思えるくらい赤ちゃんのために身体づくりに励むのが大切なのかなって今は思っています。
妊娠に迷いがあったり、無痛分娩について知りたい方はお気軽にご連絡ください。
婚活希望の方でなくても、併設の助産院があるのでお話うかがいます♪
おわり。